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考える葦

考える葦
2017年1月25日(水)

人間は自然のうちで最も弱いひとくきの葦にすぎない。しかしそれは考える葦である。
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宇宙がこれをおしつぶすときにも、人間は、人間を殺すものよりもいっそう高貴であるであろう。なぜなら、人間は、自分が死ぬことを知っており、宇宙が人間の上に優越することを知っているからである。
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考える葦。―私が私の尊厳を求めるべきは、空間に関してでなく、私の思考の規定に関してである。いかに多くの土地を領有したとしても、私は私以上に大きくはなれないであろう。空間によって、宇宙が私を包み、一つの点として私を呑む。思考によって、私は宇宙を包む。

〔パスカル〕

『愛と自由のことば』
大塚野百合、加藤常昭編
日本キリスト教団出版局、1972年12月15日初版発行
2011年6月20日第14版発行
27頁

考えるということが、私であるということなのです。
その私を包みこんでいる神さまがおられるということを、その私が考えています。しかしその私をさらに神さまは包み込んでいてくださいます。
無限の神さまの無限の愛が、有限である私を包みこんでいてくださいます。そのことを思考しています。


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