イエスと聖徒たちを記念して
2016年11月12日(土)聖徒の交わりに連なるとは、イエスの霊によって新しいいのちに生きるものとされたすべての人々と結ばれることです。
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私たちは、イエスとその聖徒たちを記念し、心に抱いて生きています。
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イエスとその聖徒たちは、私たちが神を最も親しく霊的に知るよすがであり、私たちを励まし、導き、勇気と希望を与えてくれます。彼らを知り、彼らと交わることは、私たちを常に新しく造りかえていくいのちの源泉です。ヘンリ J.M.ナウエン、『今日のパン、明日の糧―Bread for the Journey』
監修者・嶋本操、訳者・河田正雄、
聖公会出版、2001年11月22日第1刷発行、2015年1月17日改訂版第4刷発行、
376頁。
先に天に帰った先輩のキリスト者たちを覚えることは大切なことです。特に教父(正教会では聖師父)たちのことばは今を生きる私たちに大きな信仰の力を与えてくれます。
教会の暦に従うと一年の始まりはアドベントとなり、一年の終わりはこの11月となります。終わりを覚える11月はこの世の終り、最後の審判、再臨を覚える時となりました。それはまた天国を覚える時であり、先に天に帰った先輩のキリスト者たちを覚えることともなりました。
この先に天に帰った先輩のキリスト者たちを覚えることは、聖徒たちを覚えることとして、万聖節あるいは諸聖人の日として伝統的な教会では11月1日にお祝いされています。さらには、ひろく先に天に帰った私たちの愛する人々を覚える季節ともなり、多くの教会では、召天者記念礼拝がこの11月の初旬に行われています。
11月1日の前夜、すなわち10月31日に、行われている「ハロウィン」は、この聖人信仰と死者礼拝が、土着の信仰と混ざり合って生まれたようです。
このような状況の中で、教会の信仰がいわゆる偶像礼拝的な信仰となっていった時期があります。それに対して疑問の意見を出したのがルターです。ルターはのちに宗教改革者の一人とされるのですが、彼は自分の教区において行われていた非聖書的なことについて単純に疑問を出しただけのようですが。この疑問は95箇条の論題として1517年10月31日にヴィッテンベルク大学の聖堂の扉に提示することで明らかにされました。現在10月31日は宗教改革記念日となっています。この万聖節が11月1日、ハロウィンが10月31日、そして宗教改革記念日が10月31日というのには、深いつながりがあるようです。聖人を覚えること、崇拝することは大切なことですが、歴史を振り返るとそれがいつの間にやら死者礼拝や聖人信仰になってしまったことや、それに対して反省したプロテスタントの先輩伝道者の戦いを思うと、この時期に持たれる召天者記念礼拝や墓前礼拝は、より丁寧に行われる必要があるようです。
ハロウィンが教会の行事になっているとすれば少し考えなければならないのかもしれません。それにあわせて、プロテスタント教会が万聖節、さらには召天者記念礼拝をおこなうことについてもいくつかの議論が必要なのかもしれません。