〔結婚と愛〕
2015年9月11日(金)
結婚生活は特定の男と特定の女の間で築かれ、成り立っている特別な「生活共同体」です。結婚への(神による)招きはこのような生活共同体への招きであり、結婚はその限りで愛以上のものです。
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生活共同体である結婚生活において問題なのはつまり、愛の然り(イエス)を「危急の場合に」繰り返すことです。
「危急の場合に」とは、つまり生きること、人間生活でということであり、労働と憂い、喜びと悲しみ、健康と病気、若いことと老いること、大小の問題や、内的外的問題や、個人的社会的問題と取り組むことであり、それら問題を、共同生活のために結ばれた愛する者たちは他の人に劣らず避けることができず、避けてはなりません。
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「危急の場合には」とは、24時間ごとのはてしなく多くの日々、そして52週ずつの果てしなく多くの年月の連続における一切であります
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「危急の場合には」とは、一つの集団、一つの私たち、一つのカップルとなり、今やこのような者として存在することです
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愛のこの緊急の場合は、生活共同体としての結婚生活です。愛がこの緊急の場合に実証されるなら、そのときこそ結婚生活は、耐え忍び、忠実に実行されたものであるばかりでなく、悦んで、自由意思により、喜ばしく、まさに愛の然り(イエス)を繰り返すことで実行される生活共同体であります。カール・バルト、『カール・バルト一日一章』
小塩節、小槌千代・訳、日本キリスト教団出版局、2007年9月25日発行、489f。
「危急」とは危険が迫ること。人生と共に歩もうとするとき、さまざまな課題、問題が目の前におこります。それと生活共同体として、共に戦っていく、取り組んでいくこと。それが結婚生活です。
その戦いは、戦いであると同時に喜びでもあります。それは愛によって生まれ成り立つ関係であると同時に、愛以上のものです。
(祈り)
神さま、結婚生活の悦びを教えてください。