静まりの時
- テーマ:解放の約束
- 聖書箇所:使徒7・1~8
- 日付:2026年01月21日(水)
1 大祭司は、「そのとおりなのか」と尋ねた。
大祭司がステパノに「そのとおりなのか」と尋ねた「そのとおり」とは、6章の終わりに記されています。
12 また、民衆と長老たちと律法学者たちを扇動し、ステパノを襲って捕らえ、最高法院に引いて行った。
13 そして偽りの証人たちを立てて言わせた。「この人は、この聖なる所と律法に逆らうことばを語るのをやめません。
14 『あのナザレ人イエスは、この聖なる所を壊し、モーセが私たちに伝えた慣習を変える』と彼が言うのを、私たちは聞きました。」
問いの焦点は、「聖なる所と律法に逆らうことばを語った」こと。具体的には「『あのナザレ人イエスは、この聖なる所を壊し、モーセが私たちに伝えた慣習を変える』と彼が言うのを、私たちは聞きました」というものでした。これについて大祭司は「そのとおりなのか」と問うたのです。
答えとして期待されているのは、はい、そのとおりです、か、いいえ、そうではありません、かのいずれかではないかと思いますが、ステパノの答えはいずれでもありませんでした。
ステパノは以下のように語りました。
2 するとステパノは言った。「兄弟ならびに父である皆さん、聞いてください。私たちの父アブラハムがハランに住む以前、まだメソポタミアにいたとき、栄光の神が彼に現れ、
3 『あなたの土地、あなたの親族を離れて、わたしが示す地へ行きなさい』と言われました。
4 そこで、アブラハムはカルデア人の地を出て、ハランに住みました。そして父の死後、神はそこから彼を、今あなたがたが住んでいるこの地に移されましたが、
5 ここでは、足の踏み場となる土地さえも、相続財産として彼にお与えになりませんでした。しかし神は、まだ子がいなかった彼に対して、この地を彼とその後の子孫に所有地として与えることを約束されました。
6 また、神は次のように言われました。『彼の子孫は他国の地で寄留者となり、四百年の間、奴隷となって苦しめられる。』
7 また、神は言われました。『彼らが奴隷として仕えるその国民を、わたしはさばく。それから彼らは出て来て、この場所でわたしに仕えるようになる。』
8 そして、神はアブラハムに割礼の契約を与えられました。こうして、アブラハムはイサクを生み、八日目にその子に割礼を施しました。それからイサクはヤコブを、ヤコブは十二人の族長たちを生みました。
ステパノは語ります。「神が彼に現れ・・・」「神はそこから彼を・・・」「しかし神は・・・」「また、神は次のように言われました・・・」「また、神は言われました・・・」「そして、神はアブラハムに・・・」。
ステパノは、ひたすら神さまが何をされ、何を語られたのか、を語ろうとしました。ステパノの答えは、はい、でも、いいえ、でもなく、旧約聖書を振り返り、神さまが何をなさり、何を語られたのかを説き明かすことでした。いわば説教です。ここに一つの礼拝説教の原形があるのではないかと思います。
ステパノは、聖書のことばを通して神さまが何をなさり何を語られたかを語ることによって、大祭司への答えになると考えました。それが、大祭司への、またそこに集う人びとに救いの道を拓くと考えたのかもしれません。説教とすればそういうことなのだと思います。
主にある者の語る言葉は、どのような場面であろうとも、聞く者への救いの道を拓くものでありたいと思います。