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あなたの戒めに思いを潜め

静まりの時 詩篇119・9~16〔生命の道と死の道〕
日付:2025年02月22日(土)

14 私は あなたのさとしの道を
 どんな宝よりも楽しんでいます。
15 私は あなたの戒めに思いを潜め
 あなたの道に私の目を留めます。

 「楽しんでいる」は、共同訳なのでは「喜びとします」と訳されています。楽しむ、と、喜ぶの違いはどこにあるのか。たとえば、子どもを楽しむ、というのと、子どもを喜ぶ、というのとでは、前者は自分の気持ちが主体となっているように思いますが、後者は、子どもの存在そのものを喜んでいるような感じがします。神さまのさとしの道は、それによって自分自身が楽しむ、ということもあるかもしれませんが、それ以上に、喜ぶ、喜びとする。尊重する、大切にする。自分の感情がどうであれ、神さまの教えを大切にすることを歌っているように思います。

 「思いを潜め」。共同訳では「思い巡らし」。英語では「meditate」。
 聖書の言葉を思い巡らす。黙想する。聖書は、マニュアル本というよりもどちらかというと生きた芸術品のようなものではないか、と思うことがあります。芸術品と言うと、なにか飾り物みたいに誤解してしまう言葉だと思いますが、そういう意味ではなく、「味わうもの」という意味です。料理も、ただ栄養を摂取するだけではなく、五感を使って感じながら味わう。音楽もいろいろなアートも、理屈を超えて味わう。そうしてそれがただ自分を楽しませるものにとどまらず、自分を生かすものとなる。喜びとなる。そういう聖書の読み方が求められているのかな、と思いました。


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