日本のプロテスタント教会では、長い間、『口語式文』の礼拝順序1に代表される、聖餐を行うことを前提としない簡略な礼拝式が主流を占めてきた。これは、明治初期日本にキリスト教を伝えた宣教師たちの影響と指導のもとに成立した礼拝式である。・・・今も礼拝順序1あるいはそれよりさらに簡略な礼拝式順にとどまっている教会が少なくないというのが現実である。
しかし、日本にキリスト教を伝えた世界の教会はその後大きくかわった。
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従来の聖餐を伴わない簡略な礼拝式が、キリスト教の伝統の浅い、伝道地日本には適しているという考え方も依然としてある。しかし、他方で従来の簡略な礼拝式を自明化し、キリスト教礼拝式の真摯な検討や刷新の努力を怠ってきたことも事実である。
(前掲書、10頁ff)
ここには、聖餐式を省いた「簡略化した」礼拝式への振り返りが記されています。私たちの教会では月に一度、多くの場合は第一日曜日の礼拝の最後に聖餐式を行っていますが、毎週の礼拝において行うことの大切さが語られようとしているのだと思います。