以前にもお話ししたかもしれませんが、ファイリングキャビネットのお話しです。
現在の牧師館に来る時に持ち込んだファイリングキャビネットは、2列の3段のスチール製で、一つの引き出しを開いていると、他の引き出しが開かないという安全装置がついています。中古で手に入れたものです。中沢先生から、それなんですか、と聞かれました(笑)。
牧師は人との出会いが仕事です。牧会はその管理が大きなウェイトを持ちます。管理と言いましても支配するという意味ではありません。仕える、という意味で管理することが必要になります。たとえば遺言状を預かるということがあれば、それはどのように保管するのがよいでしょう。手紙をいただくことがあります。それは読んでゴミ箱でしょうか。その中には信仰の証しもあるでしょう。
以前に中学に勤務したとき進路指導をさせていただいたのですが、クリアーファイルを用いて一人ひとりの進路指導をするように教えていただきました。40人ほどであればクリアーファイルもいいのですが、牧会で出会う人の人数はそんな程度のものではないでしょう。私の場合はおそらく500は超えていると思います。それで神学校で教えられたことですがファイリングキャビネットを利用することで牧会生活を過ごしてきました。紙のファイルに、なんでもいただいたものを放り込んでおく、それをあいうえお順でキャビネットに入れておくのです。まったく時間はかかりません。
これが一番力を発揮するのは、不本意ながらですが葬儀の時です。葬儀はあわただしく時間が過ぎていきますし、いろいろなことを集中的に考えなければなりません。その中で、おろそかにしてはいけない、ゆるがせにしてはいけないのが説教です。説教の中で、故人の思い出に触れるということは牧会者として大切なことです。そこで時間のない中でも、しっかりと故人の人生を思うために、このファイリングシステムは力を発揮します。
