善き、真実の、永遠の生命へ向かって生長したいのです。そのためにあたなが子らのために抱いてくださる愛によってわれらを祝福してください。
C.ブルームハルト、『夕べの祈り』、加藤常昭 訳、215f頁
〔自分の命を愛する者は、それを失うが、この世で自分の命を憎む人は、それを保って永遠の命に至る。〕(ヨハネ12・25)
2018年9月24日(月)
神さまの愛に満たされると、新しい生き方が始まります。その新しい生き方とは、この世で自分のいのちを憎む生き方です。そうして自分のいのちを保って永遠の命に至る生き方です。
自分のいのちを保ち永遠のいのちに至るためには、自分のいのちを愛するのではなく、憎まなければならないのです。
ちょっと逆説的な感じですが、その最たるものは自殺ではないかと思います。自殺というのは、この上もなく自分のいのちを愛しているので、苦しいことがあるとその苦しみから自分のいのちを逃れさせるために殺してしまうのです。
もちろんこの愛は本当の愛ではありません。
ほんとうに自分のいのちを愛しているならば、その苦しみの中にあっても、生かしていく道を開いていかなければなりません。そのために、自分のいのちが一番大切なのだ、ということから自由になるのです。憎むという言葉は少し乱暴なことばですが、それくらいでなければ自分に固執することからは解放されないのでしょう。
いずれにせよ、自分のいのちを本当の意味で大切にする道が、ここに記されています。