紫龍膽
2017年9月3日(日)汝、秋の露をもって輝く花よ、
空天(そら)の色をもって彩飾(いろどら)れて、
汝は皮膚(はだえ)にしみわたる寒き夜に、
静かなる日が次いで来る時に開く。
・・・
その時汝の優(や)さしき静かなる眼は、
紫の袖をかざして空天を望む、
その蒼(あお)きこと、恰(あた)かも青き空天が、
その天井より花を落せしが如し。余は望む余も汝の如くに、
死の期(とき)が余に近づく時に、
希望は余の心の中に咲いて、
世を逝(さ)りつつも天を望まんことを。(内村鑑三訳)
〔ウィリアム・カレン・ブライアント〕
『愛と自由のことば』
大塚野百合、加藤常昭編
日本キリスト教団出版局、1972年12月15日初版発行
2011年6月20日第14版発行
271頁
「天の下では、何事にも定まった時期があり、すべての営みには時がある。生まれるのに時があり、死ぬのに時がある」(伝道3・1,2)
花はその時を知っています。芽吹く時、葉が開く時、花が咲く時、実を結ぶ時、そして枯れる時。天国への希望を持つ者は、それぞれの時にあらがわず、思い煩わず、その時々を喜びと感謝をもって生き抜きます。