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イエスと共なる犯罪人ー教会

イエスと共なる犯罪人ー教会
2017年4月17日(月)

今、イエスと共に十字架につけられた二人の犯罪人は、恐らくそれまでイエスのことをほとんど聞いていなかったろう、まして、彼らが信仰深い、回心した人びと、聖徒であるとは思えない。それどころではない。全く反対である。しかし、その代りこの犯罪人たちは、今、イエスを一人置きざりにしては置かない、眠ってしまわない。良きにせよ悪しきにせよ、彼らは十字架につけられたままイエスと共に、長時間の間、目を覚ましていなければならなかった。彼らはまた、この危機の中にある仲間から逃げていくことはできなかった。しかも、ここで公にイエスと同じ犯罪人としてさらし物にされている限り、イエスを全く否認することもできなかった。そのような意味で、彼らは純粋に事実上、一つの確かなキリスト教会であったのである。

〔カール・バルト〕

『愛と自由のことば』
大塚野百合、加藤常昭編
日本キリスト教団出版局、1972年12月15日初版発行
2011年6月20日第14版発行
119頁

イエスさまとともに十字架につけられた二人の犯罪人は、最初のキリスト教会そのものであった、とバルトは語ります。
キリスト教会は、いわゆる聖徒が集まるところではなく、真実の聖徒の集まるところです。真実の聖徒とは、神さまの者とされた人びとのことです。イエスさまとともに十字架の上で犯罪人として数えられることを強いられた人びとのことです。
十字架を避けているならば聖徒ではありません。十字架の道に今生かされていることを黙想しましょう。


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