聖書との交わり
2017年2月27日(月)聖書は中心を持っている、すなわち、人間に対して神がどういう態度をとっていられるかを、その人をとおして示したその人ナザレのイエスに関する報告である。・・・全聖書はその第一頁から最終頁まで、神は人間をかえりみていられるということをめぐって展開している。・・・しかしわれわれ自身の現実に直面して、また世界の歴史に直面してこのことを信ずることは困難であるから、聖書はむずかしく、多くの個所で容易には解明できない書であり、そのために聖書は論議されるのである。
〔クラウス・ヴェスターマン〕
『愛と自由のことば』
大塚野百合、加藤常昭編
日本キリスト教団出版局、1972年12月15日初版発行
2011年6月20日第14版発行
63頁
「聖書との交わりとは、基本的にって次のことである」として
・われわれの人間存在がその全体をあげてくりかえし新たに聖書に出会うこと
・その人間存在全体のなかから、聖書にむけられる問いが生まれてくること
・われわれが新しい体験から聖書の関連を全く新しく聞くこと
・われわれの個人的生活社会のさ細な関連を大きい聖書の関連のなかにおいて見ることを学ぶこと
・一見無意味なことがこの大きい地平のなかにおいて意義をえるということ
・聖書的出来事を見透すことにおいて限度のあるわれわれが、永遠のものに結びつくこと
などである、と続きます。
聖書を読むごとに、限度のあるわれわれであることを学びつつ、そのわれわれが永遠のものに結びつけられる体験をします。