,

ふさわしき客

ふさわしき客
2017年2月22日(水)

大いなる愛は迎えぬ、このわれを、されどわれはしりごみぬ。・・・

〔ジョージ・ハーバート〕

『愛と自由のことば』
大塚野百合、加藤常昭編
日本キリスト教団出版局、1972年12月15日初版発行
2011年6月20日第14版発行
58頁

はかり知ることの出来ない偉大な愛が迎えていてくださる、この私を。しかし私はしり込みをしてしまう。私の罪、この罪の汚れを恥ずかしく思うから。
愛はめざとく私を見つける。物怖じしながらも私は進み、伏し目がちにその招きの中に入る。
愛はその御側に私を引き寄せて、優しく尋ねてくださる。
「あなたの欠けは決して妨げにはならない」と。

「ここにいるのに相応しい客がいません」と答えたが、
「他ならないあなたがそのふさわしい客なのだ、恐れることはない。」
「心が冷たく、御恩を忘れてしまうようなこの私がですか、私の主君よ、
私はあなたを仰ぐ資格がありません。」
愛は私の手をにぎりしめて、微笑みを浮かべ答える。
「あなたの目を創造したのは誰か、この私ではないか」と。

「その通りです、主よ、しかし私はそのあなたが創造してくださったものを汚してしまいました。私の恥にふさわしい所へと私を去らせてください。」

「誰があなたの罪を負ったのか知らないのか。」
「主よ、そうであれば、私はお仕えします、愛の君よ。」
「あたなはここに座り、よく味わいなさい、私のからだを。」
こうして私は座り食した、主の命ぜられるままに。


投稿日

カテゴリー:

,

投稿者:

タグ: