神はきっと在る
2017年2月19日(日)神は、在る。きっと在る。人間至るところ青山。見るべし、無抵抗主義の成果を。私は自分を、幸福な男だと思った。
〔太宰治〕
『愛と自由のことば』
大塚野百合、加藤常昭編
日本キリスト教団出版局、1972年12月15日初版発行
2011年6月20日第14版発行
55頁
だまされて買った八本のバラが、訪ねてきた友人によって優秀なバラであることが知らされます。友人はバラの剪定をはじめました。その流れの中で満足を覚えた主人公が語る言葉が「神は、在る」でした。
自分の思いどおりにことが進まない中にあって、しかしそこに人生になくてはならない価値ある発見をいただく時、神さまの存在を感じるということでしょうか。
神さまを信じていると言いながら、自分の人生をすべて自分がコントロールしようとしているならば、それは神さまを信じていることではないのかもしれません。神さまを信じている人は、あらゆる事態の中に、たとえ自分の思い通りに事が運ばなくとも、幸福に生きる人です。