詩三篇
2017年1月31日(火)神のごとくゆるしたい
ひとが投ぐるにくしみをむねにあたため
花のやうになつたならば神のまへにささげたい〔八木重吉〕
『愛と自由のことば』
大塚野百合、加藤常昭編
日本キリスト教団出版局、1972年12月15日初版発行
2011年6月20日第14版発行
33頁
憎しみが投げつけられたならば憎しみで返したくなるものですが、投げつけられた憎しみを胸にあたためるのです。じっとあたためるのです。
やがて花のようになる時が来ます。花のように美しく人びとの心を温かく喜ばせるようになる時が来たならば神さまの前に献げます。
投げつけられた憎しみはその時に神さまの前に献げるのかもしれません。神さまの御手の中で、十字架に架かられた時の傷のついた御手の中で花のように変えていただけるのです。そうしてあらためて神さまにお献げします。