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隠れた復活

隠れた復活
2016年11月25日(金)

イエスの復活は隠れた出来事でした。イエスはご自分に反対する者たちをまごつかせたり、勝利宣言をしたり、ご自分を十字架につけた人々に、結局ご自分のほうが正しかったということを証明するために墓から復活されたのではありませんでした。
・・・
世は気づきませんでした。イエスに名前で呼ばれ、ともにパンを割いて分かち合い、自分たちに語られた平和の言葉を聞いた人々だけが起こった出来事に気づいていました。けれども全人類を死の束縛から解き放ったのは、まさにこの隠れた出来事だったのです。

ヘンリ J.M.ナウエン、『今日のパン、明日の糧―Bread for the Journey』
監修者・嶋本操、訳者・河田正雄、
聖公会出版、2001年11月22日第1刷発行、2015年1月17日改訂版第4刷発行、
389頁。

復活の出来事は、死体であったイエスさまが番兵たちの前で、むくむくっと生き返られたというのでは全くありません。墓が空っぽであったというのを発見したということです。その空っぽの墓を目の当たりにして、信じる者たちは復活のイエスさまに出会いました。しかし信じない者にはその出会いはありませんでした。
むくむくっと生き返るありさまを見ると、イエスさまの復活を信じることが出来るのでしょうか。そうではないでしょう。復活とはそういうことではないのです。また復活のイエスさまを信じる信仰はそういうことでは生まれないのです。
イエスさまとの愛の交わりの中におらせていただく者に復活の主への信仰が生まれるのです。


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