善をもって悪に勝つ
2016年9月2日(金)ここで私たちに求められているのは、人間の本性に反することです。他の人々にするようにと私たちに求められているのは、神が私たちのためにしてくださったことそのものであると、全身で知るようになることです。それが分かるようになって初めて、私たちはパウロの言葉に従って生きることが出来るようになるでしょう。
ヘンリ J.M.ナウエン、『今日のパン、明日の糧―Bread for the Journey』
監修者・嶋本操、訳者・河田正雄、
聖公会出版、2001年11月22日第1刷発行、2015年1月17日改訂版第4刷発行、
300頁。
この「パウロの言葉」とは、ローマ人への手紙12章14節からの言葉です。「あなたがたを迫害する者のために祝福を祈りなさい」に始まる言葉です。
聖書は性善説か性悪説かどちらかを語っているのではないと思います。
神さまに造られた人間は「よい」ものとして造られました。その部分をとれば性善説です。しかしその後罪が入り人間はみな罪人となりました。その部分をとれば性悪説です。
罪が入り込んだ人間の本性は愛において欠けています。ですから愛と赦しに生きるということは人間の本性に反しているのです。
ですからどうしても知らなければならないことは、神さまが私たちに人間にしてくださったことです。その神さまの愛と赦しを全身で学ぶことによって、このパウロの言葉に従って生きることが出来るようになるのです。