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「これがあなたがたへのしるしである」。 ルカによる福音書2章12節

〔クリスマスの奇跡〕

2015年12月26日(土)

布と飼い葉桶は、締め出されていること、貧困、苦悩と危急を物語っているのです。・・・ここに奇跡があり、助けを求める人びとのために救い主がおられる。
・・・
神的啓示は、外からではなく、内側からだけ開けられるドアが開くことです。
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発見できるのは「布きれ」とベツレヘムの「飼い葉桶」とゴルゴタの十字架だけです。これらの徴に頼る人、その人は神の啓示を見出し、主であるキリストのところへ辿り着きます。

カール・バルト、『カール・バルト一日一章』
小塩節、小槌千代・訳、日本キリスト教団出版局、2007年9月25日発行、681f。

宗教の世界で「しるし」「奇跡」などと言うと、とかくあっと驚くような大きいこと、きらびやかなこと、超自然的なことを想像します。そういうことを提供して人集めをする宗教は多いでしょう。宗教だけではありません。この世界はそういう世界なのです。しかしそのような「しるし」「奇跡」を歌う道がいかに世界を破壊し人びとから愛を奪い去ってきたか。
聖書は、この幼子、布と飼い葉桶に横たえられた、自分では何一つできない姿の幼子こそ「しるし」「奇跡」であると語ります。私たちはそこに「しるし」「奇跡」を発見できるでしょうか。そのような洞察力をもっているでしょうか。
これは自らへりくだり、自ら心の扉を開こうとする者にだけ発見することの出来る奇跡です。クリスマスの奇跡はそこにあります。

(祈り)
神さま、幼子において現わされたあなたの全能の御業を讃美します。


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