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「・・・天使は彼女のところに来て言った。おめでとう、恵まれた方! 主があなたと共におられる」。 ルカの福音書1章28節

〔待降節―主の御母〕

2015年12月7日(月)

出来事の舞台がもはやエルサレムの神殿ではなく、異邦人とユダヤ人が交じり合っている土地、いささか侮られたナザレにある質素な家であるということ、それは、何という新しいことがここで始まるか、を示しているかもしれません。つまりキリスト教会が始まるのです。

聖なる場所から解き放たれて、神は今や人間たちに話をされます。ヨセフの姿においてのみ父祖たちとの結びつきがしっかり保たれています。ダビデの家系はすでに旧約聖書において、この民に降り注がれる神の恵みの総括として抜きん出て、こうして啓示の場所となります。従って古いものは継続され、同時に明確に新しいものが告知されています。
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マリアを特徴づけているのは恵みです。天使がマリアに話しかけることで、マリアに手渡したものは所有ではなく、恵みなのです。
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「主はあなたと共におられる」、これで述べられているのは、今や神とあなたとの間に現実のつながりがあるということです。
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一人のおとめが何百万もの女性たちとおとめたちの間から取り出され、選別されました。そのおとめに神は特別な働きを企てておられます。

カール・バルト、『カール・バルト一日一章』
小塩節、小槌千代・訳、日本キリスト教団出版局、2007年9月25日発行、652ff。

旧約聖書の連続性の只中に、いままでとは全く異質な神さまの計画が始まりました。罪と滅びの暗闇の中に、その暗闇を単に一掃するのではなく、その暗闇を完全に引き継ぎつつ、全く新しいことを神さまはお始めになられました。
この恵みの中に、私たちは今日も生かされています。

(祈り)
神さま、あなたの新しい光の道を見させてください。


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