〔同胞としての人間〕
2015年8月21日(金)
「人間」という語ですぐにあの「己れ自身である存在」を考えない者がいるでしょうか。
・・・
「わたしはある」―それは強力な措定であり・・・
「わたしはある」とは、私が自分に満足している・・・
「わたしはある」、それはさらに、私が外に向かってのあらゆる自己発展と活動にあってぜひとも自らを主張し・・・
「わたしはある」のこの運動と活気の内に、同胞との出会いも・・・
「わたしはある」の東映の一つには、従って同胞との対決もあって・・・
しかし、我有りの中で私自身はまったく独りであり続けます。カール・バルト、『カール・バルト一日一章』
小塩節、小槌千代・訳、日本キリスト教団出版局、2007年9月25日発行、454f。
自分自身の確立、主張、それゆえの他者との対立、そして孤独。
これが人間、罪人である人間の現実です。
「措定」(広辞苑)
〔哲〕(Setzen:Setzung ドイツ)
①あるものを対象としてまたは存在するものとして立てること。ある内容をはっきりと取りだして固定するすること。
②ある命題を肯定的に主張すること。定立。
(祈り)
神さま、自己中心と孤独がセットになった罪人である私を憐れみ、そこから脱出させてください。