しかし、神への愛は隣人への愛とは質が異なります。わたしは、自分の隣人を神を愛するように愛すべきではありません。そうではなくて自分自身を愛するように愛するのです。その意味はこうであるに違いありません。人間的に愛するのです。同じ欠け多き状況に生きる人間を愛するのです。・・・神への愛は全存在を求めます。共に生きる人間に対する愛はそれに比べれば相対的なものでしかありません。
ヘルムート・タケ、『魂への配慮の歴史12』、200ページ
神を愛するように隣人を愛するということを大切に考えてきましたし今もそのことを大切に考えています。ですからこのタケの言葉は少々衝撃的です。しかしどうもこころをとらえて離さない言葉です。きっと神を愛するように隣人を愛するということが見失っているものがこの言葉の中にあるのでしょう。
人間は神ではありませんし、神になってはいけません。その辺のことでしょうか。もう少し考えてみます。