あきらめがかんじん

「夫婦ってえのは、あきらめがかんじんなのだぜ。じたばたしてもはじまらねえ」

道蔵の言葉をどう受け取ったかはわからない。ただお才はめずらしく晴ればれとした笑顔で道蔵を見上げた。

藤沢周平、『驟り雨』、「泣かない女」、新潮文庫、1980年、299ページ

道蔵は足の悪い妻お才との別れ話を通して憐れみではない愛の存在に気付いたのでしょうか。結果寄りを戻します。あきらめという言葉の中に決して否定的でない力強さを感じます。

P1000891


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